ここ数年、税理士のホームページを作成してきたなかで、こういった角度でアピールすると他社と差別化できる、お問い合わせ率が高くなるといった、ノウハウが色々蓄積してきましたので、それを公開したいと思います。
ホームページ作成で税理士の先生にヒアリングすると「こんなことがアピールになるの?」と聞かれることが多くあります。税理士自身はたいしたことがないと思っても、ホームページを訪れた見込み客にとって、アピールポイントとなったりする場合が多々あります。
税理士の先生がこれからホームページを作成する上で、下記の訴求ポイントに当てはまる場合、ぜひとも積極的にアピールしていくことをオススメします。
目次
人柄・人物に関すること
30代
税理士の平均年齢は60歳と言われているため、若手税理士というのは訴求のポイントとなります。実力・経験に乏しいと捉える方もいますが、特にベンチャー・スタートアップなどの経営者は、気軽に相談しやすい若い税理士を探しているケースが非常に多いです。
特にIT系の経営者がご高齢の税理士と契約する場合、カタカナ語が通じない、chatworkやSkypeでやり取りできない、自社の業界を理解してくれない、などの不都合が発生する場合が多々あります。
ホームページに年齢を記載してしまうと、毎年更新作業が発生して面倒なので「30代」というように抽象的に記載することをオススメします。若い税理士はマイナスイメージもあるものの、フットワークが軽い、レスポンスが早い、フランクに相談できる、意欲的というプラスのイメージを与えることができます。
国税庁・税務署OB
税務調査の対策をしたい、税務調査の立会いを依頼したい、と考えている経営者は国税庁や税務署上がりの税理士を探しているケースが多いため、積極的にアピールすべき点です。
「納税者の視点よりも課税者の視点」と経営者に思われるリスクがあるかもしれませんが、「税務署OB 税理士」で上位表示をすれば一定数のアクセスを獲得することができ、お問い合わせに繋がります。
セカンドオピニオンとして、国税庁・税務署OBの税理士を探している場合も多いため、少しでもニーズを拾うためにホームページに掲載しておきたいところです。
女性税理士
「女性税理士」という検索ワードはGoogleの検索エンジンでの月間検索数が170あるので、上位表示することにより、多くのアクセスが見込めます。代表が女性でなくても、女性の税理士が在籍している場合はアピールすべきポイントでしょう。
女性経営者は女性の税理士を探しているケースも多いため、集客の間口を広げることができます。
事務所に関すること
アクセス・最寄駅
最寄り駅がターミナル駅の場合は、駅近の場合は積極的にアピールすることにより、同地域の税理士事務所との差別化になります。駅から徒歩5分圏内の場合はトップページ上に大きく掲載しても良いと思います。
初回相談無料
税理士事務所の方針によって初回が有料か無料で分かれるかと思いますが、無料相談を行っている場合は、大々的にアピールしましょう。無料相談を行っている税理士事務所は問い合わせ率が高くなる傾向にあります。
フリーダイヤル
0120から始まるフリーダイヤルを取得されている場合は、ホームページ上に大きくアピールする方が良いでしょう。電話代を気にする人への配慮になるだけでなく、しっかりした事務所という印象を与えることができます。
担当が代表または有資格者
税理士法人のようなところは担当が無資格の場合が多く、それを不満に思って税理士の変更を検討する経営者が多くいます。顧客には必ず代表が担当する場合はその旨を記載し、代表でなくとも有資格者が担当になる場合は、その旨も記載するようにした方が良いでしょう。
土日祝・夜間対応
平日や昼間に時間が取れずに相談できない人にとってアピールポイントとなります。特にサラリーマンが起業する場合は平日に休みが取れないため、土日対応が可能な税理士事務所は重宝されます。
土日祝・夜間対応といっても、最初の相談だけという風にしておけば、そういった見込み客を取り込めるため、顧客先が獲得できないような税理士事務所は売上が安定するまでは、土日祝・夜間対応することにより、多くの顧客を獲得できるチャンスになります。
ただ、それを掲載しただけでは検索上位に上げるのは難しいため、弊社のクライアントで実際に行っているのが、土日だけリスティング広告(PPC広告)を行う、という手法です。リスティング広告は市区町村の他にも、曜日や時間帯でターゲティングできます。
「豊島区で土日の10:00〜17:00までに『税理士』と検索している人にだけ広告を出す」ということができるので、ピンポイントで集客することができます。
開業年
開業年が20年以上の場合は、アピールするようにしましょう。どんな言葉で装飾するより、それだけで安心感・信頼感を与えることができます。逆に開業間もない税理士事務所はあまり大きく書かない方が良いと思われます。
経営革新等支援機関の認定
税理士の先生と話していると、経営革新等支援機関の認定は登録するだけなので、アピールポイントにならないと思われている方が非常に多いですが、経営者視点に経つと、認定を受けている所と認定を受けていない所を比較する場合、前者に依頼する可能性が高くなります。
東京都の認定経営革新等支援機関の件数は8,000件近くあり、その内4,000件近くが税理士を占めておりますが、税理士事務所のホームページを拝見すると、アピールしていない事務所が多いので、差別化を図るためにも積極的にアピールすべきだと思います。
他士業との連携
社労士、司法書士、弁護士など他士業と提携してワンストップで業務を提供できる場合は、積極的にアピールしましょう。当然ですが実際に提携しておらず下請け、外注という形であったとしても、「提携」という言葉を使うことにより、大きく見せることができます。
税理士を探す経営者は創業間もない会社が多いため、許認可申請、給与計算、登記関連なども求めているケースが多くあります。そういった見込み客に対して適切にアプローチできます。
サービスに関すること
月額顧問料1万円以下
実際に会って話しを聞いてみないと、料金を算出できないという税理士事務所が多いかと思われますが、顧問料が格安な場合はそれだけで集客しやすくなります。
よくある一例として、会社設立して3期未満、年間売上が1,000万円以下で記帳はクラウド会計で経営者自分で行ってもらう、という前提で「月額顧問料1万円」を提供している税理士事務所が多くあります。
税理士費用の安さというのは、非常にインパクトが強いので、大々的にアピールしたいところです。「税理士 安い」「格安税理士」といったワードは検索数も多いため、顧問料1万円以下が可能な場合は必ずSEO対策しておきたいワードです。
得意業界・業種
得意業界を載せるということは、それ以外の業界が不得意のように思われてしまうリスクがありますが、ホームページ上で検討している見込み客にとっては大きなアピールポイントとなり、他の税理士事務所との差別化になります。
「税理士 業界名」の検索数は侮れないので、それぞれ1ページずつコンテンツを用意することにより、上位表示できるようになります。例えば「税理士 製造業」と検索してきた製造業の見込み客に対して、「製造業が気をつけたい経理上のポイント」「製造業に特化した税理士が教える節税方法」などの記事があれば、必ず読みたくなるかと思われます。
そういったコンテンツを多数用意しておくことにより、一気に集客の間口が広がります。
得意業務
税理士業務は一般的な税務顧問・決算・記帳代行以外に、税務調査対策、資金繰り改善、資金調達、相続・後継者対策、M&A、企業再生、国際税務など色々あるかと思います。得意業務をアピールすることにより、他税理士事務所との差別化になるだけでなく、見込み客にアピールすることができます。
「税理士 業務名」の検索数は得意業界以上に多く、上位表示はなかなか難しいかもしれませんが、しっかりとホームページ上に訴求することでアクセスだけでなく、その業務も合わせて依頼しようと考えている見込み客に対して、お問い合わせ率を上げることができます。
顧問先数・申告数・節税実績
税理士というのは税理士法により守秘義務を課せられているため、実績を具体的にホームページに記載することはできません。しかし、顧問先の数や今まで申告した数を記載することは問題ないため、数が多い場合はアピールするべきでしょう。ただ逆に数が多すぎても、クライアント側としてはちゃんとサポートしてもらえるのか心配になるので、節税実績をアピールした方が良いかもしれません。
ITリテラシーに関すること
クラウド会計ソフトの対応
クラウド会計ソフトの「freee」や「MFクラウド」に対応している場合は積極的にアピールしましょう。また認定アドバイザーになっている場合はバナー等を貼り付けておくこともオススメします。認定自体は無料の説明会に受講するだけで貰えるはずなので、取得されていない税理士の先生は一度検討されてみても良いでしょう。
LINE・Facebook・Skype・Chatwork
連絡手段をLINE・Facebook・Skype・ChatworkなどのSNS・ツールでも許可している場合は積極的にアピールしましょう。見込み客に対して連絡手段を増やすことにより、最初の問い合わせのハードルを下げたり、やり取りコストを下げることができる他、フットワークの軽さや親近感を演出することができます。
私の所感ですが、税理士のクライアント様の集客に携わっていて思うのが、最初のレスポンスの早さが重要だと感じております。レスポンスが遅くなるにつれて契約率が低くなっている傾向があると考えています。
まとめ
これらのアピールポイントは適切にGoogleに伝えることにより検索エンジン上で上位表示することができますが、それを行うにはSEO対策の知識が必要です。例えばそれらのアピールポイントを画像化してしまうと、Googleには基本的に伝えることができず、順位も上がらないでしょう。
経営者が税理士を探す際の検索ワードは「市区町村 税理士」または、「税理士 希望条件」で検索されるパターンが多くあります。市区町村名での検索は上位表示するまでに時間がかかりますが、「税理士 希望条件」は比較的上位に表示しやすいワードです。
この希望条件には、「IT業・製造業・建築業」などの自社の業種、「税務顧問・確定申告・決算」などの業務、「安い・格安・激安」などの費用、「女性・若い」などの年齢や性別、「土日対応・夜間対応」などの営業時間、というように様々なですが、それらのワードで検索した人専用のページを用意しておくことにより、上位表示を実現することができます。
そのためにはコンテンツの作り込みが非常に重要になります。弊社では税理士のホームページ制作の実績が多数あり、SEO対策の経験も非常に豊富です。税理士業界のことをある程度把握していると自負しておりますので、的確に強みをアピールするお手伝いができると考えております。
また、「税理士のホームページ・Webデザイン事例」で紹介しているホームページのように、クオリティの高いホームページを格安で制作することができます。また、IT導入支援事業者として認定されているため、補助金を使ってホームページを作成することができます。
まずはお気軽に一度、ご相談頂ければと思います。