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2023.10.13

サラリーマンが会社設立freeeを使って実際に起業してみた

森井 良至
執筆者
合同会社オルトベース 代表 森井 良至

会社設立が簡単にできる「会社設立freee」を使って、サラリーマンとして働きながら、自分で会社を新しく設立しました。今の会社は来月末で退職予定で、7月から本格的に稼働していく予定です。

専門家には一切相談せず、自分自身で調べながら会社を設立しましたが、色々と面倒な作業や想定外の時間がかかったりしたので、これから起業・独立する人にとって、少しでも参考になればと思いまとめました。合同会社として会社設立しましたが、株式会社で設立する方も参考になるかと思います。

会社設立の大まかな流れ

  • 01.定款の作成(数日)
  • 02.資本金の入金・書類の用意
  • 03.登記書類の用意
  • 04.法務局で登記書類提出(登記日)
  • 05.登記書類の審査(数日)
  • 06.登記完了!登記簿謄本と印鑑証明書の取得
  • 07.税務署等へ法人届出書類提出
  • 08.設立完了!

会社設立freeeを使うと入力内容に応じて書類が自動作成されるので、印刷して印鑑を押印し、各届出先に提出していく流れになります。

freeeでは上記の8個のステップを、「入力」「設立」「始動」の3ページで案内しており、1ページ目の「入力」で「01.定款の作成」をし、2ページ目の「設立」で「02.資本金の入金書類の用意~06.登記完了」までの範囲、3ページ目の「始動」で「07.税務署等へ法人届出書類提出」となっています。

定款作成をする

弊社の定款

定款とは会社の憲法みたいなもので、会社を設立するには必ず作成しなければなりません。定款には「電子定款」と「紙定款」があり、freeeを使うと電子定款なら行政書士へ5,000円で依頼することができ、会計ソフトfreeeの年額契約をする場合は手数料無料となります。

「紙定款」は印紙代4万円を貼る必要があり、自分でやっても最低限4万円かかることになりますので、「電子定款」の作成を選択しました。

Freeでは社名、住所、代表の名前、連絡先、事業内容、資本金(出資金)、決算期を入力・設定し、公告の種類を決定するだけで、定款の雛形が完成します。以下、私が実際に入力した内容です。

会社設立freeeの入力内容

私は資本金100万円、決算期を3月(4月1日~翌年3月末)、公告の種類を「官報」に設定してしました。

決算期の決め方

資本金1,000万円未満の会社は、1期目の消費税の納税が免除されるという特例があります。5/1に法人登記が完了する予定で、5月に決算期としてしまうと、その免除が1ヵ月間しか受けることができないため、決算期は登記完了する月の前月にするのが一番税務上お得になります。

私の場合は4月(5月1日~翌年4月末)に設定すれば一番良いのですが、税制改正は3月決算の企業が多いことを考慮して基本的に4月1日以後に適用されます。税制優遇などの措置が取られた場合、3月決算なら最大限に恩恵を受けることができます。(反対に増税した場合は一番税金を支払うことになる)

期の途中に税額を変更するのも面倒ですし、私の会社は3月決算期にしました。ただ3月決算の企業が多いため、税理士は繁忙期となり、税理士報酬が高くなりがちという側面もあるようですが…。

公告の種類について

公告とは、会社の重要な事項に関してステークホルダー(株主等)に知らせることを目的として行われており、「官報に掲載する」か「電子公告(ホームページ)に掲載する」のかを選択する必要があります。官報に掲載する場合は掲載ごとに6万円の掲載料がかかります。

公告とは下記のようなもので、上場企業が公開する決算書の簡易版です。

メルカリ決算公告

参考元:メルカリ決算公告(第4期)

freeeの場合は「freee電子公告」という方法があり、1,000円/年で利用することができましたが、合同会社には決算公告の義務がないので「官報」を選択しました。

2年経過してわかった合同会社のメリット/デメリット

「電子公告に掲載する」でも良かったのですが、この時点でホームページのURLを入力する必要があり、法人格を表す「co.jp」のドメインは法人登記後でないと取得できないため、仕方なく「官報」を選択しました。

印鑑と印鑑証明書の用意

印鑑は代表者の印鑑と会社の印鑑が必要で、代表者の印鑑は印鑑登録をして印鑑証明書を用意しておく必要があります。印鑑を役場に持っていき、印鑑登録をすると実印として使うことができるようになります。

代表者の印鑑は認印でも印鑑登録していれば問題ありませんが、シャチハタ(朱肉を必要としない印鑑)は偽造しやすい観点から印鑑登録することができません。認印は印鑑登録が可能ですが、どこにでも販売されているため偽造が容易という観点から推奨されていません。

朱肉が必要ないシャチハタは印鑑登録できない

シャチハタは印鑑登録できない

参考元:シャチハタ館

実印用の印鑑は安くて3500円~ありましたが、今後家や車を買う場合にも使うため、1万円の印鑑を購入しました。そして、市役所で印鑑登録をして印鑑証明書を取得しました。印鑑登録自体は数分で完了しました。

同様に、会社の印鑑も購入する必要があったため、法人印鑑セット(銀行印・代表者印・角印)を1.5万円で購入しました。住所が印字された印鑑もあれば便利かと思いましたが、必要になることが多くなってから購入しようと思い、購入はしませんでした。

ちなみに法人印鑑セットはfreeeで購入しました。判子屋で売られている法人印鑑セットと金額が変わらなかったからです。代表者の印鑑はfreeeでは販売していなかったため、ネットで注文したような形です。

印鑑登録するのは代表者の印鑑のみ

会社の印鑑は法人登記書類の審査完了後、登記事項証明書を取得しに行く際に、印鑑証明書を合わせて取得する流れになりますので、この時点では代表者の印鑑登録だけする形になります。

ここで後悔したのが、会社印鑑を購入する際に「アタリ」と呼ばれる、印鑑の上下を示す凹みを必要ではないと思って、「アタリなし」で購入したことです。

まだ慣れてないだけかもしれませんが、印鑑の文字は解読しづらい文字で印字されているため、「アタリ」がないと上下が非常にわかりづらいです。「アタリあり」の場合はプラス数千円だったと思いますが、アタリありの方をお勧めしておきます。

追記:社名と住所が印字された印鑑(ゴム印)も購入しておいた方が、色々楽だったなぁと後悔しています。プリンターがない状態なので、毎回郵送物を送る時に手書きをしているのですが、とにかくめんどくさい…。

法人印鑑3本+ゴム住所印がセットになった印鑑は「法人起業4点セット ー 即日出荷の印鑑作成激安専門店【Inkans.com】」で購入できます。

  • 購入した個人の印鑑

    個人の印鑑

  • 購入した会社の印鑑

    会社の印鑑

この時点でやっておくべきこと

代表者の印鑑購入・印鑑登録・印鑑証明書の発行(既にある場合は不要)、会社印鑑の購入(実印だけでも可)

電子定款を行政書士へ依頼

freeeで入力した内容に基づいて定款の雛形が作成されるので、ダウンロードします。freee上の「行政書士への依頼」ボタンをクリックすると、行政書士事務所からメールで連絡が来て、そこからはfreeeを通さずに直接やり取りする形になります。

「電子定款」を選択し、会計ソフトfreeeの年額契約をして行政書士への手数料(5,000円)を無料にしました。そのため報酬を支払うことなく、すぐに電子定款の作成を依頼できました。

年額契約は「ライトプラン」と「ビジネスプラン」のどちらかを選択する必要があり、「ライトプラン」は19,800円/年、「ビジネスプラン」は39,800円/年となっております。

freeeの法人様向けプラン

「ビジネスプラン」は領収書や請求書などを紙で保存する必要がない「電子帳簿保存」ができるメリットなどがありますが、ITという職業柄そこまで取引が発生しないため、「ライトプラン」を契約しました。

電子定款完成までの流れ

「電子定款」と聞いてもどんな物なのか当初イメージできませんでしたが、要は電子署名をしたPDF形式のファイルです。電子署名には専用のソフトを使って署名する形になり、自分でやる場合はソフトを購入(4万円~)する必要があるため、行政書士や司法書士に依頼してしまった方がお得です。

行政書士からのメールで必要な流れが記載されており、まず最初にダウンロードした定款の雛形と代表の印鑑証明(個人の実印)を添付してメールで送ります。印鑑証明書に記載されている住所と定款の住所が少しでも違うと認証されないようなので、注意が必要です。

私の場合はfreeeの年額契約をしており報酬を支払う必要がなかったので、2営業日ほどで電子署名がされた定款(電子定款)が、PDF形式で添付してメールで送られて来ました。

  • 完成した電子定款を印刷したもの

    弊社の定款

  • 一番最後に電子署名がされている

    電子署名がされた電子定款

モザイクがかかっている箇所が、署名してくれた行政書士の先生の名前と印鑑になります。これで行政書士とのやり取りは終了となります。

登記書類の作成・提出

電子定款をもらったらCD-R化して印刷し、資本金の振込み・印刷、登記書類の印刷・押印、法務局への提出という流れになります。株式会社の場合は市役所で認証してもらう必要があり、手数料として5万円かかりますが、合同会社の場合は不要となります。

それでは一つ一つ見ていきましょう。

電子定款をCD-Rに書き込み・印刷

電子定款をCD-Rに書き込み、印刷をします。CD-Rは地元にコンビニに売っていなかったため100均で購入し、CD-Rに保存しました。

お恥ずかしながらCD-Rを使ったことがなかったため、とても面倒な作業になるかと思っていましたが、USBにデータを移すような手軽さで、簡単に書き込みすることができました。作成に際して細かいルールがあるようですが、電子定款の場合は既にPDF化されているので、PDFファイルを移し、書き込んで終了という流れで、数分で完了しました。

CD-R化した定款はファイルに入れておき、それとは別途定款を印刷しておきます。(定款の印刷は1部でも良いが、税務署で提出する書類にも使ったりするので3部くらい印刷しておいた方が便利です。ファイルはクリアファイルみたいな安っぽいのでも問題ありませんでした)

  • CD-Rの例

    CD-Rの例

資本金の振込み・印刷

資本金100万円を振り込むために、既にある口座から一旦全額引き落とし、100万円を入金しました。ネットバンクの場合は入金履歴を印刷するだけでOKのようですが、通帳の場合は表紙、裏表紙、入金一覧を印刷する必要があります。

私の場合、ゆうちょに振込みましたが、ゆうちょの裏表紙に記載されている住所が引っ越し前だったため、まずは郵便局で住所変更の手続きをし、ゆうちょの裏表紙の住所を訂正してもらってから振込みました。訂正といっても数年前に裏表紙への住所記載は廃止されたようだったので、住所に二重線が入った状態になりました。

資本金の振込み口座は、どんな口座でも問題ないようです。会社設立前なので法人口座を用意することができないため、個人の口座を一旦0円にしてから振込みする流れになります。

  • 資本金を振込んだゆうちょの口座

    資本金の振込み

定款の作成日の後に資本金を振込むことです。定款作成前に資本金を振込むと認められないようです。定款の作成日は、行政書士に依頼して電子定款が完成した日ではなく、定款をダウンロードする際にfreee上で任意に設定した日で、行政書士に送る前であれば自由に変更可能です。

登記書類の印刷

登記書類一式はfreeeで入力した情報が反映された状態でダウンロードすることができ、印刷して代表者の印鑑(印鑑登録した実印)と会社の印鑑(実印)で押印していくだけです。そのため、この時点で会社の印鑑を購入しておく必要があります。

ダウンロードされる登記書類

登記申請書、登録免許税納付用台紙、就任承諾書、代表社員・本店所在地及び資本金決定書、払込を証する書面、OCR用紙、印鑑(改印)届書

上記書類の指定箇所にそれぞれ押印したあとは、資本金の入金を証明する書類(表紙、裏表紙、入金一覧)と「払込を証する書面」をホッチキスで纏め、継ぎ目に会社の実印を押印し、CD-R化した定款をファイルに入れ、印鑑証明書の原本と一緒に上記書類の「OCR用紙」と「印鑑届出書」以外を指定された順序でホッチキスで纏めます。

この作業、書類が多いので面倒なのかなぁと思ってましたが、何も記載する必要がなく、ただ印鑑を押していくだけだったので、意外とスムーズにできました。しかし纏め方や書類の順序にルールがあり、これが若干面倒でした。

纏め方はfreeeの「設立登記書類の綴じ方ガイド」が参考になります。

最後に「登記申請書」と「登録免許税納付用台紙」の継ぎ目に会社の実印を押印すれば完了です。あとは法務局に持っていくだけです。

法務局に登記書類を提出

法務局

合同会社の場合は登録免許税に6万円(株式会社は15万円)かかるので、6万円分の収入印紙を購入し「登録免許税納付用台紙」に貼りつけ、登記書類を提出します。

担当者が簡単なチェックを数分で行い、登記完了予定日が書かれた書類を渡され終了、という流れで10分程度で完了しました。私のケースでは5/1に提出し、登記完了予定日はGWを挟む関係で「5/10」となりました。この期間の間に不備がある場合のみ、お知らせするという形で、完了したかどうかの通知は一切来ません。

法人登記後の流れ

法務局で必要書類の受け取り

法人登記が完了したら、法人登記したことを証明する「登記簿謄本」を取得するために「登記事項証明書交付申請書」と、会社の印鑑を証明する「印鑑証明書」を取得するため「印鑑カード交付申請書」「印鑑証明書交付申請書」の合計3枚の書類をfreeeでダウンロード・印刷し、それぞれ指定箇所に押印した上で、法務局へ提出します。

必要書類

登記事項証明書交付申請書、印鑑カード交付申請書、印鑑証明書交付申請書

流れとしては、「印鑑カード交付申請書」を提出し「法務局印鑑カード」を発行してもらい、そのカードを持って「印鑑証明書交付申請書」「登記事項証明書交付申請書」を提出し、「印鑑証明書」と「登記簿謄本(履歴事項全部証明書)」を発行してもらう流れになります。

どちらも非常に重要な書類で、年金事務所や法人口座開設には原本を提出する必要があったりするため、私はそれぞれ2部ずつ申請して受け取りました。「印鑑証明書」は1通450円、「登記簿謄本」は1通600円となり、こちらもまた法務局で収入印紙を購入し、事前に貼りつけて提出する流れになります。

開庁する時間に行ったためか、トータル10分くらいで完了しました。

年金事務所へ書類を提出

法務局での必要な作業はこれで終わりましたが、登記が完了してからもやることがあります。まず最初に会社を設立したため、社会保険への加入が必須となりますので、以下の書類を年金事務所へ提出する必要があります。私の場合は来月末までは会社の社会保険に入るため、7月に提出をする予定です。

必要書類

健康保険・厚生年金保険新規適用届、登記簿謄本の原本

年金事務所への提出期限

法人登記後(登記書類の書類を法務局へ提出した日)から、5日以内に提出する必要があるようです。私は5/1に法務局へ登記書類を提出し、GWを挟んだ関係で5/10に正式に会社設立が認められ、登記簿謄本を取得できるようになりました。

しかし法人登記後から5日以内なので、5/6に提出しないといけないと、freeeで案内されていました。freee上の案内が間違っていただけのか、それとも本当にそうなのかはわかりませんが、7月に提出するのでいいだろう、と楽観的に考えた結果、現時点ではまだ提出していません。

税務署へ書類を提出

税務署に会社設立をしたことと、青色申告の適用を受けるために書類を提出する必要があります。

必要書類

法人設立届出書、株主名簿、青色申告の承認申請書、給与支払事務所等の開設届出書、源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書、設立時貸借対照表、登記簿謄本のコピー、定款のコピー

税務署に上記書類を提出する際は必ず控えをもらっておく必要があります。特に法人設立届出書の控えは法人口座の申し込みで必須になるので、注意が必要です。freeeでは自動的に控えも一緒にダウンロードされます。

役員報酬を支払うタイミングに注意

税務署に届ける書類をダウンロードする前に、役員や従業員に支払う給与をいつからスタートさせるか、日付を選ぶ必要があります。当面の間は役員報酬(給与)を0円に設定したかったのですが、日付を指定しないとダウンロードできない仕様でした。

給与支払い日

ここで設定した日付が「給与支払事務所等の開設届出書」に反映されるのですが、私はとりあえず登記日と同じ5/1に設定した上で、税務署に相談をしましたが、役員報酬を支払っていなくとも、5月から給与支払いをしていると見なされ、源泉徴収の未納として取り扱われるとのことでした。当面は報酬を0にしたいと話しましたが、日付を指定する必要があったため、とりえあず「2018年12月予定」と訂正しました。

デフォルトだと登記日になっているので、役員報酬を当面受け取る予定のない方は注意が必要です。なお、役員報酬の支払いが早くなったとしても、特に書類を修正したり、税務署に訪問したりする必要はないようです。

税務署では色々と親切に相談に乗ってくださり、待ち時間もほとんどありませんでした。法務局は殺伐とした雰囲気がありましたが、税務署はとても良い雰囲気でした…笑

役員報酬は定められた範囲内であれば経費として取り扱うことができます。私の場合は報酬を「0」にしましたが、節税という観点から見ればあまり良くないようです。役員報酬の支払いをスタートさせる際に何らかの書類を税務署に提出する必要があると思ってましたが、特に何も提出する必要はないようです。

役員報酬の設定額に関しては下記記事が参考になります。
役員報酬の設定で節税効果を最も高める方法と3つのテクニック

税務署への提出期限

法人登記後(登記書類の書類を法務局へ提出した日)から、2カ月以内に提出する必要があるようです。法人口座の開設には、税務署での受領印が押された「法人設立届出書」の控えが必要となるため、すぐに提出しました。

都道府県税事務所へ書類を提出

税務署に提出する書類と同じく、freeeでダウンロードする形になりますが、何故か「法人設立届出書」が未記入のまま出力されたので、手書きしました。

必要書類

法人設立届出書、登記簿謄本のコピー、定款のコピー

開庁と共に行ったため、10分程度で完了しました。基本的に届出書類は市区町村内の管轄でないと受け付けないようですが、「都道府県税事務所」は同じ都道府県内ならどこでもいいみたいです。私は豊島都税事務所に行きましたが、意外にも職員が非常に多く、整理券を発行せずにすぐ案内してくれました。

ちなみに税務署では「国税」を納めるために、都道府県税事務所は「都道府県税」を納付するために行く必要があります。

都道府県税事務所への提出期限

提出の期限はないようです

法人口座の開設

法人用の口座はジャパンネット銀行を申込みました。登記簿謄本の原本、法人届のコピー、身分証明書のコピーなどを用意し、郵送して審査してもらう流れになるので、窓口に行くことなく開設できます。

※現在審査中なので進捗があり次第、更新していきます※

6/20:追記

法人口座の開設、非常に苦労しました。結論から申し上げると、ジャパンネット銀行、楽天銀行、ゆうちょ銀行はダメで、みずほ銀行のみ開設することができました。

近年、マネーロンダリングの対策で法人口座の開設の審査が非常に厳しくなっているようで、登記先がレンタルオフィス、資本金が少額、事業内容が不明慮だったりすると、審査が通らないようです。

法人口座の開設までに至った日数は1ヶ月半程度で、同時に申し込みをせずに、一つ一つ申込み依頼をして断られてしまったので、非常に時間がかかりました。

このことに関してまとめると長くなるので、別の記事としてまとめる予定です。

その他

会社の設立は完了しましたが、営業活動に必要なホームページ、名刺、会社資料などの作成が必要です。企業のホームページは法人格を表す「co.jp」のドメインを取得するのが一般的です。「co.jp」のドメインを購入しましたが、本当に法人登記したか確認してるのか?ってスピードで承認されました。(登記簿謄本のコピーが必要かと思ってましたが、特に何の書類も提出する必要がなかったです)

まとめ

会社設立にかかった費用

■ 変動費用(資本金省く)
個人印鑑の購入 8,294円
会社印鑑の購入 15,900円
CD-Rの購入 100円
会計ソフトfreee年額契約 21,384円/年
合計費用 4,5678円
■ 固定費用
個人の印鑑登録の申請 250円
個人の印鑑登録証明書 300円(1通)
登録免許税(合同会社) 60,000円
会社の印鑑登録証明書 900円/2通
登記簿謄本 1200円/2通
合計費用 62,650円

変動費用+固定費用で合計108,328円で会社設立ができたことになります。行政書士・司法書士や、会社設立代行業者に依頼しても、これらの費用はほぼ実費なので、この金額にプラスして手数料(6万円~10万円)が乗っかってきます。

クラウド会計ソフトfreeeを購入したため、毎月の記帳業務は自分で行うことになりますが、決算申告のためには税理士との契約が必須なので、税務顧問料を考慮すると、さらに金額は高くなります。

毎月の顧問を依頼せずに決算申告のみ代行してもらう契約もありますが、私の規模感で顧問契約した場合、訪問なしの契約なら月2万×12ヵ月、決算申告10万円が相場でしょう。記帳・帳簿を代行してもらう場合はさらに費用がかかります。社労士との顧問契約は従業員を雇うまで必要性が低い(社会保険の手続や給与計算の業務が必要ない)ので、直近は必要ないと考えています。

会社設立すると、各士業に相談をしたりする必要が出てきますが、言い値で契約してしまうと相場より高い報酬を払うことになりますので注意が必要です。弁護士ドットコムが運営する「税理士ドットコム」に相談してみても良いでしょう。

「税理士ドットコム」については、「税理士ドットコムとは?紹介の仕組み・評判 」「税理士紹介サイトを徹底比較!評判や手数料まとめ」で詳しく解説されております。

会社設立代行業者に関して

会社の設立代行業者に依頼すると、代表者の印鑑登録以外、契約内容にもよりますが、ほとんど代行しれくれます。6万円~10万円の手数料が一般的で、手数料0円の業者もありますが、税務顧問の契約が必須の場合がほとんどです。

税務顧問の契約が前提の業者は、1年目の顧問料が安くても2年目以降、段階的に顧問料が高くなるような契約内容になっていたりし、契約も解除できないというような所もありますので注意が必要です。

外出先と取得した有給日数

市役所へ1回、郵便局へ1回、法務局へ1回、年金事務所・税務署・都道府県税事務所にそれぞれ1回となり、合計7箇所に行くこととなりました。(市役所は個人の印鑑登録、郵便局は資本金振り込む通帳の住所変更だったので、行く必要のない場合も多いかと思います)

私が今月まで勤める会社は始業時間が10時だったので、全て会社に行く前に提出をしました。市役所、法務局、税務署などの開庁は8時半~だったので、有給を一度も消化することなく、会社設立することができました。

有給消化せずに会社設立したことを自慢っぽく書いていますが、各提出書類のほとんどは郵送でも問題ないので、そんなに難しくはないかもしれません。ただ専門家に依頼せずに自分で書類を作成して郵送するのは、不備があった場合に色々面倒かと思います。

最初はめちゃくちゃ面倒くさいと思ってましたが、終わって振り返ってみるとそこまで面倒ではなかったです。会社設立freeeは書類作成をほぼしなくて良い点と、各提出先の期限や住所を案内してくれるのが最大のメリットです。

ただ会社設立freeeでは、合同会社の設立が凄く簡単にすぐにできるように書かれていますが、印鑑を購入して自宅に届くまでの時間(代表者と会社の印鑑)、専門家に定款作成を依頼して受け取るまでの時間、法務局で登記書類を審査完了までの時間など、意外と時間がかかるポイントがあります。

そこまで面倒ではなかったものの、もう一度やりたいか?と聞かれたら二度とやりたくないと答えるでしょう。この暑い時期に自転車で法務局や税務署に行って、そのあと会社に直接行っていたので果てしなく疲れました。業者に数万払って全て代行してもらうのも賢い方法だと思います。

会社設立決意から会社設立完了までの日数

4/22 … 会社設立決意!
4/23 … freeeを使って設立する会社情報入力、代表印鑑と会社印鑑の購入
4/24 … 電子定款の作成を行政書士に依頼
4/25 … 代表印鑑受け取り、資本金の口座の住所変更と振込み・印刷
4/27 … 市役所へ代表印鑑の印鑑登録・印鑑証明書発行、電子定款完成
4/28 … 登記書類の作成に際しCD-Rの購入、会社印鑑の受け取り
4/29 … 会社印鑑を押印して登記書類の完成
4/30 … 祝日なので登記できず翌日に備える
5/1 … 法務局へ法人登記申請!完了予定日が5/10と言われる
5/2~5/9 … この間は特にやることがない状態(GWということもあり)
5/10 … 法人登記完了!この日に書類を受け取れるのかわからず翌日に備える
5/11 … 法務局で登記簿謄本と印鑑証明書を受け取る
5/12~5/13 … 祝日
5/14 … 税務署と都税事務所へ法人設立届出書を提出
5/15 … 法人口座の開設書を提出

会社設立の定義が登記日であれば10日間、税務署への法人届や口座開設までを含めると、24日間となりました。

ホームページ作成をするならオルトベースへ

一般的な会社であれば、法人登記後はホームページの作成を依頼したり、名刺を作成したり、会社パンフレットを作成したりと、法人登記後も色々とお金がかかります。特にホームページの作成は外注すると30万円~50万円程度の費用がかかります。

実際にどのくらい概算でかかるのか知りたい方は、制作費用を自動で算出する見積もりシミュレーターをご活用ください。(私がイチから頑張って開発したので使ってください…笑)
ホームページ制作費見積もりシミュレーター

制作/開発だけでなく、ホームページ作成後の広告運用やSNSの活用、SEO対策などの分野にも精通しておりますので、ぜひ一度お気軽にご相談ください。フリーランス時代には税理士や弁護士などの士業/toB業界のホームページを多数作成してきたため、これらの業界は特に得意としております。

お見積りやご相談は無料で受け付けておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。

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